珪化木は、太古の時代に生きていた樹木の一部が、美しい様子を残したまま石化した珍しい石です。
木々が堆積岩の層に埋没したときに出来た化石で、ミネラル分が植物の細胞に入り込み、
木の有機的な構造を無機質に置き換えたものになります。
外観は木のようで、木の年輪まで見られますが、手触りや重さは石そのものです。
二酸化ケイ素からなる微晶質の鉱物でアゲートと分類されることもあります。
ギリシャのレスボス島には、世界最大級の化石の森があります。
この森は150平方キロメートルもの範囲におよび、化石化した木の切り株が岩盤に根をはり林立しています。
これらの樹木はおよそ2500万年前のもので、現在のアジアや極東原産の樹木と同じ種類であることが分かっており、
ヨーロッパの気候が当時と現在では大きく異なることをしめしております。
化石の森は、このほかにもカナダやオーストリア、アメリカ合衆国、アルゼンチンにあり、中にも2億年前の森もあるそうです。
珪化木は、かつての植物が石となり、永遠の姿をとどめる様に変化したものです。
有機物から無機物へとゆっくり変化をとげる、ある状態から異なる状態へと変化することが可能だという事を教えてくれているようです。
形状と構造 微晶質のクォーツミネラル分により、木が化石化したもので、アゲートの様な外観と構造をしております。
色 含有成分により、茶色や黒、赤褐色のまだら模様になります。
産地 アルゼンチン、オーストラリア、カナダ、チェコ共和国、ギリシア、アメリカ合衆国
硬度 7